ギャンブルはエンタメのひとつ?

ある最近の統計によれば、世界各地の成人がたしなむ余暇の娯楽のうち、ギャンブルがトップクラスの人気を誇っているとのこと。地域差は大きいもののギャンブルは多くの人に人気で、特に日本ではその傾向が顕著です。事業者の数は過去最高に達し、日々多くの人が新しくギャンブルの世界に飛び込むなど、そのコミュニティーは急速に拡大しています。ギャンブル、特にオンラインギャンブルは、心理学者、哲学者、人類学者の間でも頻繁に議論の的で、もはや普遍的なトピックにもなっています。

社会的懸念

ここ数ヶ月の間、アーティストやテレビ番組の司会者、政治家といった著名人が、オンラインカジノ人気の加熱について懸念を表明しています。カジノ人気の高まりは日本の社会全体に長期的な悪影響を及ぼし、日本で培われてきた伝統的な価値観を崩してしまうと考えられているのです。実店舗営業のカジノやインターネットカジノの数が増え続ければ、様々なギャンブルを楽しむ人の数はますます増えていくことでしょう。その結果「日出ずる国」ではギャンブル依存症が一般化し、予想もつかないような公衆衛生上の問題につながるのかもしれません。

科学的アプローチ

しかし希望はあります。数名の著名な日本人科学者がいわゆるギャンブル問題に関する見解を発表しましたが、その内容は意外なものでした。現代の心理学者や人類学者はギャンブルについて、その形態を問わず、一種の娯楽であるとみなしているのです。科学者の見解としては、あらゆる人は自由な時間を最大限に活用したいと考えるもので、今の所そのための最良の方法がギャンブルであるというのです。ギャンブルが暮らしの別の側面に悪影響を及ぼさない限り、心配いらないというのが科学者の意見です。

状況に応じた判断が大事

さらに世界各地で起きているパンデミックも考慮に入れるべきと指摘されています。多くの人にとって、オンラインゲームは今楽しめる唯一の娯楽です。今の状況が続く限りは、オンラインギャンブルは単なる娯楽のひとつと考えてもいいでしょう。状況が落ち着き、以前と同じ生活が戻ってくれば、ギャンブル人気も落ち着くだろうとみられています。

その主張の根拠として引き合いに出されるのは欧米諸国です。欧米諸国も日本とかなり似た状況で、大多数の人がもう出勤することなく、自由時間はずっと家にいてスクリーンの前で過ごしています。刺激的なインターネットの世界をぶらつくうち、遅かれ早かれ自分のニーズに合ったゲームプラットフォームやギャンブルプラットフォームにたどり着くでしょう。これは危険視するにはあたりません。